「コードネーム」の必勝法

この前、友人が「コードネーム」というボードゲームを紹介してくれました。

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非常に熱い闘いを繰り広げられて楽しかったのですが、このゲームは明らかに先手必勝です。

$$\def\arraystretch{1.5} \begin{array}{|c|c|c|c|c|} \hline 2 & 3 & 5 & 7 & 11\\ \hline 13 & 17 & 19 & 23 & 29 \\ \hline 31 & 37 & 41 & 43 & 47 \\ \hline 53 & 59 & 61 & 67 & 71 \\ \hline 73 & 79 & 83 & 89 & 97 \\ \hline \end{array}$$

このようにマスに素数を対応させることにして、リーダーは自陣の色のマスの素数をすべて掛け合わせた数を述べます。$\Z$ が UFD(一意分解整域)であることにより、プレイヤーはすべてのカードを一意に決定することができます。

注意. 意味のある単語を用いたい場合は、たとえば『広辞苑』や『日本国語大辞典』の見出し語から同音異義語が存在するものを全て差し引いた上で、$N$ 番目の見出し語が $N$ を表すと約束すればよいです。
追記. よく考えると、これは無意識のうちに Gödel 数からアイデアを得ていたことに気付いた。したがって Gödel 数を知らない、ピンと来ていない方は逆にこの例から Gödel 数の概念を掴むことができるかもしれない。

2人の幼女とチェス盤の部屋も少し似たテクニックを用います。各マスに

$$\def\arraystretch{1.5} \begin{array}{|c|c|c|c|c|c|c|c|} \hline 0 & 1 & 2 & 3 & 4 & 5 & 6 & 7\\ \hline 8 & 9 & 10 & 11 & 12 & 13 & 14 & 15\\ \hline 16 & 17 & 18 & 19 & 20 & 21 & 22 & 23\\ \hline 24 & 25 & 26 & 27 & 28 & 29 & 30 & 31\\ \hline 32 & 33 & 34 & 35 & 36 & 37 & 38 & 39\\ \hline 40 & 41 & 42 & 43 & 44 & 45 & 46 & 47\\ \hline 48 & 49 & 50 & 51 & 52 & 53 & 54 & 55\\ \hline 56 & 57 & 58 & 59 & 60 & 61 & 62 & 63\\ \hline \end{array}$$

と番号を対応させ、ポーンが最初に置いてあるマスの数字を $2$ 進数で $A_0,\dots,A_n$(ただし存在しなければ $A_0=0$)とし、告げられた整数を $2$ 進数で $N$ とします。$B=A_0\oplus\dots\oplus A_n\oplus(N-1)$ のマスを操作すると、後から入ってきた人が再度すべてのマスについて排他的論理和を取れば $N-1$ が得られます。