II 小物体 A が速さ $V$ で半径 $r$ の等速円運動をしている最初の状態で、端点 P に質量 $M$ のおもり B を吊るしたら、B は静止した。そこで、B をゆっくり $a$ ($\ll r$) だけ引き下げて放すと B は上下に振動した。B の振動の周期を重力加速度の大きさ $g$ と $r$ を用いて求めよ。ただし、おもり B の振動は、小物体 A の回転運動に比べて非常にゆっくりしているものとする。
おもり B のつり合いの位置を原点とし鉛直下向きを正とする $x$ 軸をとり、張力を $S$ とおき、おもり B の座標が $x$ であるときの小物体 A の速さを $v$ とおきます。おもり B が静止したときの A, B 一体系の運動方程式、おもり B がつり合いの位置から $x$ だけ変位したときの A と B の運動方程式、角運動量保存則は次の通りです:
つまり「おもり B の振動は、小物体 A の回転運動に比べて非常にゆっくりしているものとする」という文言を「A の運動方程式における加速度は $\ddot{x}$ の影響を受けないと考えてよい」と解釈しているのでしょう。なぜそうなるのかよくわかりませんが、もし正しい近似なのだとしてもその議論は少なくとも非自明であるとは思います。