数学

ベクトル裏ワザ集

高1のときに同級生向けに作ったプリントを発掘したので記念にブログに直しておきます. 表現は原文ママなので甘い目で見てください. あまり知らない人がやるとヤケドします. ご利用は計画的に. $\overrightarrow{a}=\left(\begin{array}{c}1\\3\\2\end{array}…

Galois 理論による対称式の基本定理の証明

対称式の基本定理を証明する方法として「単項式の指数の組に辞書式順序を入れて次数を下げていく」が有名ですが, 実は Galois 理論を用いて見通しよく証明できます. このことは日本語のウェブサイトでは (探した限り) どこにも書かれていなかったので, K会. …

Weyl の一様分布定理と Benford の法則

Arnol'd (1989) には次のような問題が載っています: Consider the first digits of the numbers $2 ^ n$: $1,2,4,8,1,3,6,1,2,5,1,2,4,\dots$. Does the digit $7$ appear in this sequence? Which digit appears more often, $7$ or $8$? How many times mo…

有向角を用いたミケルの定理の証明

Miquel の定理は点の位置による場合分けが非常に煩雑なので一般的には省略して証明されますが, 有向角を導入することで統一的に示すことができます. 発想自体は Chen (2016) の第1章に基づいておりますが, 定義が曖昧だったり証明のコーナーケースが埋められ…

群論としてのIMO2019第4問

問題1. (IMO2019第4問) 以下をみたす正の整数の組 $(k,n)$ をすべて求めよ: $$ k! = (2^n-1)(2^n-2)(2^n-4)\cdots(2^n-2^{n-1}).$$ 命題2. $q$ を素べきとする.$$ \vert \operatorname{GL} _ {n}({\mathbb {F}} _ {q})\vert =\prod _ {{k=1}} ^ {n}(q ^ {n}-…

確率・統計 §2. 確率空間

そろそろ高校範囲を超えた記号がガンガン出てくるようになります. 馴染みのある確率空間に入るまでのエグさもしんどさも激しいのですが, ここで躓くと確率の基本的性質が何も示せなくなります. まずは前回の復習から始めましょう. H6 お茶大 8 $\Omega$ を任…

確率・統計 §1. イントロダクション

注意 数学研究部で統計をやろうかどうか迷っているので講義録を書いてみようと思いました. ところがTeXファイルでひたすらガーッと書きまくって完成してしまうような若い時代はもう終わってしまいました. 完全に耄碌してしまいました. ですから, ブログにち…

中国剰余定理

3世紀から5世紀にかけて成立したと言われている中国の算術書『孫子算経』に ある物を $3$ つずつ数えると $2$ つ余り, $5$ つずつ数えると $3$ 余り, $7$ つずつ数えると $2$ 余るとき, 物の個数はいくらか. という問題があり, 解答は $3$ で割ると $2$ 余る…